
小児近視抑制治療
小児近視抑制治療
小児の近視 近視抑制治療
近視はしばしば小児期に発見され、通常小学生から思春期の間に診断されます。
近視の典型的な兆候及び症状は、テレビを近くで見る、あるいは映画館、教室で前の方に座る必要がある、本を抱きかかえるように近づけて読む、遠くの物の存在に気づかない傾向がある、目をしばしばこすっている、などです。
近視は遺伝性疾患であることが多く、近視を未然に予防する方法はありません。一番肝心なことは、 子供が近視の兆候を示した時に極力早く症状に気づくことです。例えば時折遠くにある道路標識を子供に読ませ たり、新聞を遠ざけてかざし、遠くの物がはっきり見えるかどうか聞いて下さい。子供がこれらを鮮 明に見ることが困難な場合、何らかの処置を講じる必要があります。
子供の視力検査は生後6か月、3歳、更に小学校1年生に行われます。家族の誰かに進行性近視、 あるいはその他目の症状の病歴がある場合には特に注意が必要です。
近視抑制治療としては低濃度アトロピン点眼やオルソケラトロジーがあります。
低濃度アトロピン点眼薬はSingapore National Eye Centre(シンガポール国立眼科センター)の研究基づいて開発された薬です。近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年継続して使用することで何も使用しない場合と比べて近視の進行を60%軽減できました。
オルソケラトロジーは就寝時に特殊な酸素透過性のあるコンタクトレンズを使用し、角膜の形状を平坦化させることにより視力を改善させる近視矯正法のことです。
就寝前にレンズを装着することにより日中は眼鏡、コンタクトレンズなしで生活することができます。
オルソケラトロジーを学童期の近視の進行しやすい時期に使用することにより、2年間で3~6割の程度の近視の抑制効果が期待できるといわれています。
さらに現在は低濃度アトロピン(マイオピン)点眼との併用療法に関しての研究が進んでおりより強い効果が期待されています。当院ではマイオピン、オルソケラトロジーを採用しております(自費となります)。オルソケラトロジーは18歳までとなります。ご興味のある方は受付にご相談ください。